kamui's blog

佐々木昭一郎さんの監督の「紅い花」についてですが
著名な方が作られているとは知らず軽々しく批判してしまって反省してます。
「失望した」というのは監督の映像世界に対してではなく
「沼」の主人公が脱走兵と間違われ射殺されたり
「古本と少女」の若者が思想狩りで逮捕されたりという
原作にはないシーンが挿入されていた事に対してです。
作品の読み方を限定する一方的な解釈を押し付けられた気になって
ちょっとショックを受けてしまったのです。
（この事に関してはつげさんも日記の中で怒りをあらわにしています）

ただ佐々木さんがつげさんと同年代の作家である事や、
この作品が作られたのが1976年というまだつげさんの評価が定まっていない頃に作られた作品である事を考えると、こういった大胆な解釈も
ありなのかなと感じました。映像など作品全体のテイストはとても好きな
感じなので佐々木さんの他の作品も観てみたいと思います！
特に「夢の島少女」と寺山さんとのコラボ作品が気になるな・・・。

ちなみにつげさん原作の映画で僕が一番好きなのは「蒸発旅日記」です。
つげ作品に寄り添う様な妖しくて美しいストーリーと映像世界にしびれました。
監督の山田勇男さんは寺山作品のスタッフをされていた方だったりします。
僕はもうだいぶ前に映画館で観たのですが今年の8月になって
DVD化されたみたいです。あと最近DVD化された「リアリズムの宿」も
なかなか良いです。こちらは若手の監督さんが撮っていて若者が
観ても楽しめる感じです。監督が「いましろたかし」氏のファンだそうで
そういうテイストの「現代版つげ義春ワールド」が展開されております。
by ゆうき (2005-10-27 10:03) 

「蒸発旅日記」はきれいな映画ですよね。女性がみんな艶っぽくていいです。
by kamui (2005-10-28 02:39)